花おっさんの向こう側(6)死の誘惑
ずっと1人で頑張って、戦いつづけるのって
自分の感情を切らんと無理なんよ。
辛いとか寂しいとか怖いとかしんどいとか
そんな感情をいちいちまともに感じてたら
頑張れなくなるもん。
だから私は自分の感情を無視して抑圧しつづけたわ。
これをやりつづけてるとどうなると思う?
もう自分で抑圧してることも分からんくらいに感情が麻痺するんよ。
辛いとか寂しいとかを全然感じなくなるだけなら都合がいいかもしれへん。
でも楽しいとか嬉しいとかそういうのも麻痺するねん。
私、小学6年のとき扁桃腺が腫れて、そのばい菌のせいで腎臓もヤバくなって
2週間ものあいだ塩抜きの白がゆしか食べられへんかったことがあるんよ。
不味くはないんやけど美味しくもないわね。
味がせえへんのよ。
何日も食べつづけるうちに私どうなったと思う?
死にたくなったんよ、大袈裟な話やなくて。
辛いとか寂しいとかだけやなくて楽しいとか嬉しいも感じれなくなった私の毎日も
あのときの「塩抜きの白がゆ」みたいなもんやったわ。
そのうち私
「こんなのが人生なら、もういつ終わってもええかな」
って漠然と死を思うようになったんよ。
この時期に不思議な流れでジュン爺のカウンセリングスクールに入ることになったのは
私にとってほんまラッキーやったわ。
それまでの生い立ちや人生で受けてきたたくさんの心の傷を癒やしてもらって
全く新しい価値観を自分の中に落とし込めたおかげで
私の生き方はガラッと変わったもの。
もしあのときジュン爺と出会ってなかったら
心理カウンセリングと出会ってなかったら
私はどうなってたんやろ?
考えるだけでゾッとするわ。
あ、ジュン爺ってこの人w↓
おかげさまで
力を誇示することにこだわって、やたらと競争したり戦う生き方からは卒業できたわ。
不完全なままの自然体で生きれるようになってホンマ楽になったし
「そんなみあちゃんが大好き♡」って言ってくれる仲間もたくさんできた。
結婚もできたし息子も授かった。
心理カウンセラーにもなった。
数年後には司法書士も辞めちゃった!
父の期待に応えるために中学生のころから目指して就いた仕事やのに。
やっと父のモノサシで生きるのをやめれたのよ。
2015年にジュン爺のところから独立して
恋愛や結婚に悩む女性限定の心理カウンセラーとして活動するようになった。
私も独身時代は、男顔負けに頑張りすぎてたせいで恋愛や結婚がうまくいかなくて悩んでたから
同じ悩みを持つ女性をサポートしたかったのよ。
私みたいに男性や男社会によって傷つけられてきた女性たちを癒やしたかった。
そういう女性のカウンセリングをしてると結構な確率で「お父さん」が出てくるの。
うちの父みたいに力の使い方を間違えて暴君になってるお父さんもいれば
競争に負けて自信を失い自分の殻にこもり
家族を遠ざけてるお父さんもいるわ。
どちらであれそんなお父さんの言動に
「私はお父さんから愛されていないんだ」って誤解して傷ついて
その心理的な影響から恋愛や結婚でつまずいてる女性は多いのよ。
「ホンマろくでもないお父さんですね!」
ってバッサリ切り捨てたいところやけど
それじゃお客さんは根本的に癒やされへん。
お父さんはなんでそうなってしまったのか?
お父さんの「そうならざるを得なかった事情」を紐解いていかないといけない。
そんなことをたくさん続けるうちにだんだん思うようになってきたのよ
「私の父もじつはいっぱい傷ついてたんじゃないの?」
って。
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